ロシア国立ペルミバレエ学校 芸術監督 ヴラジーミル・タルスツーヒン先生より、下記のごあいさつをいただきました。
杉本佳子さんのお教室の35周年を心よりお祝い申し上げます。私は佳子さんのことをロシア国立ペルミバレエ学校日本校の頃より知っています。彼等は、第1期生であり、ワガノア教授法を学んだ先駆者で、私は彼等を入学から卒業まで指導しました。
我々、日本校の学生はクラシックバレエの教授法の他にキャラクター民俗舞踊、ヒストリカル歴史的民族舞踊、そしてバレエ作品の知識を得ました。佳子さんは当初から日本校においてすべての教科に興味を示していました。そして在学中3年間、懸命な努力をし、バレエという魔法のような芸術を理解するために必要な困難を克服していきました。
さらに喜ばしいことに、佳子さんは長年にわたり日本校の授業に出席し続け、常にご自身の専門性を高めているのです。毎年毎年、佳子さんは知識を深め成長を続けています。彼女からの質問は回を重ねるごとにより鋭くなっています。それは、バットマン・タンジュやフォンヂュ、グラン・パ・ドゥ・シャなどバレエのバは、それぞれどの筋肉を動かすとより正確に動けるのかなど、動きの本質を理解しようと努力しているからでしょう。
当然、このように常に興味を持ち、毎年知識を増やし続けている人は、平凡な教師であるわけがありません。佳子さんはご自身の生徒さんをより良く指導するように、より正しいバレエ芸術を表現できるように努めているのです。佳子さんの生徒さんは、バレエの教師とバレエを同じように愛してることでしょう。
教師というのはとても責任のある職業です。我々、教師は専門的な知識だけではなく、規律や清楚さを教えること、そして仲間や教師に対する思いやりの気持ちを伝えるように努力しているのです。人生における文化性はバレエの舞台でも必ず現れます。
杉本佳子さん、最後にもう一度。あなたの記念発表会の開催をお祝い申し上げます。成功と盛大な拍手に包まれますことを祈ります。出演者の生徒さんがご自身のパフォーマンスに満足しますように。
尊敬の念を込めて ヴラジーミル・タルスツーヒン